島根・彩雲堂「若草」大名茶人松平不昧ゆかりのお菓子

和菓子

歴史と製造方法について

緑色が印象的な若草(わかくさ)は、細かく挽いたもち米を釜で練り上げた後、上からそぼろ状の寒梅粉をまぶしたお菓子です。江戸時代に松江の藩主を勤めた松平不昧(まつだいらふまい)が考案した、いわゆる不昧好み(ふまいごのみ)と呼ばれる和菓子です。その名前のとおり、若草のように鮮やかな緑色をしており、草木が萌え出づる春のイメージにぴったりのお菓子となっています。

材料と味について

内側の求肥のもちもちとした弾力と外側にまぶされた寒梅粉のサクサクとした食感が心地良い対比となっています。求肥の原料には、島根県奥出雲産の良質なもち米が使用されており、腰の強いしっかりとした弾力の決め手となっています。味は砂糖の甘みを強く感じますが、けっしてくどい甘さではありません。 また、若草の周りにまぶされた寒梅粉は手作業によるもので、機械では出せない独特のきめ細かな舌ざわりを感じることができます。

彩雲堂の基本情報

創業:明治7年(1874年)  住所:島根県松江市天神町124

松江を代表する銘菓若草で知られる彩雲堂。若草は、茶人として名高い松平不昧が考案し、没後その製法が途絶えていたものを明治中期に彩雲堂の初代が蘇らせました。 ちなみに、松江市内に彩雲堂以外にも若草を製造しているお店が複数あります。

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