歴史と製造方法について
漢字で「堅干」と書くことからも想像がつく通り、非常に堅くて歯ごたえのあるお菓子です。その起源は諸説ありますが、土佐藩の初代藩主である山内一豊が入国した際に、西川屋の祖先が献上したのが始まりだと考えられています。ケンピは小麦粉と砂糖に水、少量の卵を混ぜ合わせた生地を細切りにし焼き上げます。当時名産だった白髪素麺の製法をもとに作られた非常にシンプルながら味わいの深いお菓子となっています。
献上品だったケンピが一般に広まるようになったのは、元禄元年(1688年)に西川屋がお店で売り出したことがきっかけだと言われています。なお、現在スーパーなどで販売されている芋ケンピは、原料や製造方法は異なっているものの、形や質感がケンピに似ているため、この名称になったという説があります。
材料と味について
ケンピは焼き菓子のため、口に含むとまず小麦と卵の香ばしい風味を感じることができます。しっかりとした硬さがあり、かじるとポリポリという小気味好い音が口の中に広がっていきます。素朴で飽きることのない味で、ほのかな甘みが印象的なお菓子です。 また、柚子、胡麻、ココナッツ、カカオ、チーズという5種類の現代的な味付けもあり、変わった風味を楽しみたいという方は食べ比べをしてみることをお勧めします。
西川屋老舗の基本情報
創業:元禄元年(1688年) 住所:高知県高知市知寄町1丁目7-2
初代藩主の山内一豊の入国以来、土佐藩の御用菓子司を務めてきた歴史あるお菓子屋です。元禄元年(1688年)に一般販売をするようになり、現在でも高知を代表する銘菓を取り扱っています。ケンピ同様に歴史のあるお菓子として、紫蘇の⾹りがする餅菓⼦の「梅不し」がよく知られています。
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