初心者でも安心!これさえ覚えれば着物が着れるポイント解説

着物・浴衣

気軽に始められる男性用の着物

現代の日本において、特に男性は着物への馴染みが薄く、人生で一度も着たことがないという人も少なくありません。着物よりもカジュアルな浴衣でさえ、花火大会や夏祭りなどのイベントで数回着用した経験があるだけという人がほとんどだと思います。

一般的にはあまり馴染みのない男性の着物ですが、実は女性物よりも簡単に着付けでき、必要な道具も少なく済むという利点があります。せっかく、和装にチャレンジするからにはカッコ良く着こなしたい、センス良く見られたいと思う人を対象に、基本的な着物の知識と着こなしのコツを紹介していきます。

必要な道具を揃える

着物に帯を巻き付けただけの着方を「着流し(きながし)」と呼び、気軽に始められるスタイルとして人気があります。まずは「着流し」の略式スタイルで着物に親しんでから、慣れてきたころに中級編以降の道具を揃えていけば大丈夫です。

初級編

  • 着物:まずは着物を一着揃えます。初めから高級品を買う必要はありません。
  • :着物を体に巻き付ける道具です。初めのうちは着物と同系色のものを購入することをお勧めします。

中級編

  • 足袋:フォーマルな白色以外にも汚れの目立たない黒や紺色もあります。
  • 雪駄:着物の際に使用する履物です。浴衣を着る際は下駄を使うと涼しげな印象を与えます。
  • 肌襦袢:着物を着るときの下着のことで、肌着となるものです。
  • 長襦袢:肌襦袢のうえに着るもので、肌襦袢→長襦袢→着物の順番で着用します。肌襦袢と異なり、襟や袖は外から見えるようになっています。
  • 腰紐:着物や長襦袢を着用するときに、仮留めとして使用することで、着崩れが少なくなります。

上級編

  • :着物の上から穿くもので、結婚式などフォーマルな場面で利用されます。
  • 羽織:スーツでいうとジャケットにあたるもので、フォーマルな場面では紋付の羽織が利用されます。

着付けのポイントを押さえる

着物を利用する際に、大きなネックになるのが「着付け」です。しかし、男性用の着物は比較的簡単に着付けができるのが特徴です。あわせて、足袋や腰紐などの小物類の上手な活用方法を覚えておくことで、さらに快適に着物を着ることできます。

  1. 着物を着る下準備として肌着(肌襦袢やステテコ)を付け足袋を履きます。足袋をはじめに履くの   は、着付けの最後に履くと着崩れの原因となるからです。
  2. 次に長襦袢を着ます。長襦袢は肌着の上に着る衣服で、着物を羽織ると基本的に外からは見えませんが、襟や袖だけは人の目に触れるため、しっかり着用することが大切になってきます。長襦袢を着るときは、両手を広げて袖をピンと張り、体の中心に長襦袢の中心がくるようにします。衿が首の後ろにぴったり添うようにすると、着崩れを防ぐことができます。
  3. 帯を締める前に、仮止めとして腰紐(こしひも)を結びます。今ではゴム製のウエストベルトが利用されることが多いです。腰紐の位置はへその下でお腹を支えるようにして結ぶのがポイントです。帯も同様の位置に結ぶことで、裾の広がりを防ぎ、見た目も落ち着いたバランスの良い着姿になります。
  4. 最後に帯を結びます。結び方はいくつかありますが、簡単に覚えることでき、着崩れもしにくい「片結び(かたむすび)」という結び方をお勧めします。
  • 体の前で帯の片方を半分に折り30センチ程余らせて左手に持つ
  • 帯のもう片方を右手で持ち、体に2回巻き付ける。
  • 余った帯の端を内側に折り返し、長さを調節する。
  • 左手の帯の上から右手の帯を巻き付け、しっかり結ぶ。
  • 上に出た部分を胴体に締めた帯の間に挟み込み、しっかり締める
  • お腹を引っ込め、襟を崩さないように時計回りに結び目を後ろへまわして完成。

おわりに

最初は誰もが着物を着ることには慣れていません。うまく着こなせないからといってすぐに諦めようとせず、機会を見つけて何回も帯を結び、着物に袖を通すことを繰り返してみてください。しだいにカッコよく着られるようになってくると、着物がどんどん好きになってくるはずです。

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